


【警察という組織~制度の顔と骨格をつなぐ交通安全の演出構造】第3回:制度の骨格としての送検と支配構造

【警察という組織~制度の顔と骨格をつなぐ交通安全の演出構造】第1回:事故対応の基本知識

前項では、事故が起きたときの対応方法と事故時の警察の役目について説明した。
実は、自動車保険と警察の関係性について説明しようと思ったのは、以下のようなセンセーショナルな事故の報道がなされていたためだ。
2025年9月19日、徳島自動車道で発生した事故に関する報道が各社から一斉に出された。
トラックとバスの衝突によって2名が死亡、12名が負傷した重大事故のようだ。
いかにも、速報を伝えるような書き方であったが、記事をよく見ると事故が起きたのは7月!?
何をもって、速報記事とされているのか、これもよく見てみると、本日9/19日「書類送検」がされたという速報。
これは違和感が否めない。
書類のやり取りがあったことについてなにやら大げさに速報感を強調するのはなぜかと深堀りしてみると、この報道のタイミングは、秋の全国交通安全運動の直前。
この偶然とも読める一致は、制度の“顔”を整える演出として機能している可能性がある。
・ 書類送検の報道は「警察が動いている」印象を強化する
・ 事故のセンセーショナルな描写が「安全の必要性」を訴える
・ 報道の温度が「制度の正当性」を補強する
書類送検という制度の節目
今回の報道では、死亡したトラック運転手が「過失運転致死傷容疑」で書類送検されたとされている。
法的には可能だが、制度的には「誰のための送検か?」という問いが立ち上がる。
・ 書類送検は「捜査が完了した」という制度の節目
・ そのタイミングは警察の裁量で調整可能
・ 報道との連携によって「制度の存在感」を演出する装置にもなり得る
報道は、制度の“顔”を整えるための共演者でもある。
特に交通安全運動の時期には、事故報道が「制度の正義」を強調する役割を果たす。
・ 「事故が起きた」ではなく、「制度が動いている」ことを見せる
・ 「警察が守っている」ではなく、「警察が演出している」可能性を読む
・ 「安全の名のもとに、私たちは何に従っているのか?」という問いが立ち上がる