正しさは、誰かが決めるものじゃない。あなたが選んだ、それが答え。

【三重・四日市市水没事故 – 第1回】300台が沈んだ都市の静かな罠

あなたの“選択の日”のために

都市の合理性は、時に静かに沈む。

雨が降る。地下に車を停める。何も特別なことではない。

けれどその日、三重県四日市市では、駅前の地下駐車場に停められていた約300台の車が、

まるで都市の記憶ごと水に沈められるように、天井まで浸水した。

水は、契約書を読まない。

だが制度は、読んでいない者に冷たい。

自賠責は人身しか守らない。任意保険も、車両保険がなければ沈黙する。

地下に停めたその瞬間、補償の境界線はすでに沈んでいたのかもしれない。

この都市型水害は、単なる災害ではない。

それは、制度の“見えない冷たさ”が生活者に突きつけた、静かな罠だった。

三重県四日市市では、9月12日の夜に観測史上最大の1時間雨量123.5ミリが記録され、

駅前の地下駐車場「くすの木パーキング」が完全水没した。

地下2階は天井まで浸かり、地下1階も約1メートルの浸水。

結果的に約280〜300台の車が被害を受けたと報じられている。

しかも、車が「浮いて流されて、だんご状になっていた」という証言もあり、

現場はまるで水中のジャンクヤードのような様相を呈していた。

排水作業は夜通し続けられ、ようやく完了の見込み。

だが、レッカーでの引き上げ、保険対応、生活再建──本当の戦いはこれから始まる。

保険の話ばかりじゃ疲れますよね。かつて猫と暮らし、2.7万人と語り合った日々もありました。よかったら、そちらものぞいてみてください。

律空
この記事を書いた人
保険業界での経験を活かしながら、現在は別業界の会社員として働いています。 守秘義務を大切にしつつ、あなたにとって本当に役立つ情報を、ゆっくりと丁寧に届けていきます。

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