「保険は紹介されたところで入るもの」──そんな空気が、まだ日本には根強く残っている。
ディーラーに勧められた代理店型の自動車保険。営業マンの笑顔と「何かあったときは全部任せてください」という言葉。確かに、安心感はある。でもそれって、本当に“自分の選択”なんだろうか。
イギリスでは、個人がネットで保険を比較して、ダイレクト型を選ぶのが当たり前になっている。保険料も安く、手続きもシンプル。日本はどうだろう。制度は全国一律。複雑な州制度もない。なのに、なぜ代理店に頼るのか。
ぼくはある日、ディーラーにこう言った。「保険は自分で選びます」。
その瞬間、関係が崩れるかもしれないと思った。でも、そんなことはなかった。むしろ、車のことはディーラー、保険のことは自分──そんな分担が、かえって健全な関係を生んだ。
代理店型の“安心”は、ある意味で“思考停止”の安心だ。誰かに任せておけばいい。でもその代償は、保険料の上乗せや、契約内容の不透明さだったりする。
ダイレクト型に切り替えてみると、驚くほど自由だった。補償内容を自分で選び、納得して契約する。事故対応も、チャットやアプリでスムーズ。何より、「自分で選んだ」という実感が、ぼくにとっての本当の安心になった。
保険は、生活の中で“最悪の事態”に備えるものだ。だからこそ、誰かに任せるのではなく、自分で選ぶべきだと思う。
代理店型を否定するつもりはない。でも、選択肢があることを知ってほしい。そして、選ぶ力を取り戻してほしい。
ぼくのサイトでは、ダイレクト型保険の比較や、乗り換えのコツを紹介している。
それは、保険料を安くするためだけじゃない。
“自分で選ぶ”という自由を、静かに取り戻すための一歩だ。